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研究業績2024年

髙橋雄一先生の症例報告が、American Journal of Case Reports(IF:1.0)に採択されました。
A 27-Year-Old Japanese Woman Presenting with Left Chest Wall Pain Due to Palpable and Visible Sclerosing Superficial Thrombophlebitis (Mondor’s Disease)
Yuichi Takahashi, Gautam A. Deshpande, Yuichiro Mine, Mizue Saita, Toshio Naito
モンドール病または前胸壁静脈の硬化性表在血栓性静脈炎は、良性かつ稀な疾患で、通常は上腹壁静脈が侵され、目視および触知可能な索を生じます。診断には病歴や身体所見に加えて、超音波検査と必要に応じてCT検査も重要です。縦走する痛みを生じる場合には本疾患を鑑別に挙げる必要があります。
AMJCR A 27-Year-Old Japanese Woman Presenting with Left Chest Wall Pain Due to Palpable and Visible Sclerosing Superficial Thrombophlebitis (Mondor’s Disease)
上村公介先生の論文がJMIR Formative Research(IF:2.0)に掲載されました。外来で運動処方を行う際、継続性を高めるためには個々の興味に基づくアプローチが有効では?という視点から、インターネット検索データを分析しました。
主な結果:・男性は個人活動に関心
     ・女性はグループ活動に関心
     ・40代は検索頻度が高い一方、実際の運動実施率は低い可能性
     ・都市部と地方で異なる検索傾向
運動処方を行う際は、相手の性別、年齢、地域性といった背景を意識し、より具体的で続けやすい声かけを。
‟Trends in Exercise-Related Internet Search Keywords by Sex, Age, and Lifestyle: Infodemiological Study″
Kosuke Uemura, Taiju Miyagami, Mizue Saita, Takuro Uchida, Shun Yuasa, Keita Kondo, Shun Miura, Mizuki Matsushita, Yuka Shirai, Richard Baku Misawa, Toshio Naito
論文リンク
PubMed: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39527804/
JMIR: https://formative.jmir.org/2024/1/e59395
研修医1年目の嶋田 雅楽 先生が当科外来研修中に経験した症例について執筆した論文がCureus(2023 IF: 1.2)にアクセプトされました。本症例は骨盤内悪性リンパ腫(DLBCL)に伴う下腿浮腫の急速な変化を捉え報告したものです。ぜひご一読いただけますと幸いです。ひきつづき当科として研修医の先生方の論文執筆や学会発表、学術活動もサポートしてまいります。Shimada U, Mine Y, Takahashi Y, Deshpande GA, Naito T. (November 14, 2024)
Diffuse Large B-Cell Lymphoma: Dramatic Evolution From Unilateral to Bilateral Leg Edema.
Cureus 16(11): e73659. doi:10.7759/cureus.73659
https://x.gd/JwyVa
研修医1年目の嶋田 雅楽先生が当科外来研修中に執筆した論文がOxford QJM:An International Journal of Medicine (2023 IF: 7.3)にアクセプトされました。本症例はEagle症候群(茎状突起過長症)の1例で、当院放射線科医師ともディスカッションを重ね論文化することができました。ひきつづき当科として研修医の先生方の論文執筆や学会発表、学術活動もサポートしてまいります。Shimada U, Takahashi Y, Mine Y, Suzuki M, Kondo K, Ikenouchi Y, Deshpande GA, Naito T.
Eagle syndrome: Revealed by the background disease. QJM. 2024 Jul 25:hcae142. doi: 10.1093/qjmed/hcae142. Epub ahead of print. PMID: 39051706.
https://qr.paps.jp/DUKgR
順天堂大学医学部総合診療科学講座の内藤俊夫主任教授、横川博英先任准教授らの共同研究グループは、大規模なレセプト情報を基に、血清亜鉛濃度のデータが確認できた13,100名の患者を対象に亜鉛欠乏症患者の頻度と理学的および臨床的特徴を評価しました。
その結果、亜鉛欠乏症患者の頻度は男性で36.6%、女性で33.1%と高頻度であることが明らかになりました。また、亜鉛欠乏症の頻度は年齢とともに上昇し、性別・年齢で調整した多変量解析の結果では、肺炎、褥瘡、サルコペニア、COVID-19、慢性腎臓病などの併存疾患が亜鉛欠乏症の関連要因でした。さらに、利尿剤、抗生剤、抗貧血薬および甲状腺ホルモン治療などの現病歴が、亜鉛欠乏症の関連要因でした。本成果は、これまで明らかではなかった亜鉛欠乏の実態を明らかにし、その理学的・臨床的特徴を示したものです。
本論文はScientific Reportsのオンライン版に2024年2月2日付で公開されました。
プレスリリースURL:https://www.juntendo.ac.jp/news/18320.html
森先生、小森先生、内藤先生の論文「梅毒の特徴」が掲載されました。世界的に梅毒が増えているというものの、すべての国で増えているわけではなさそうです。何故梅毒は増えているんでしょうか。良くわかりません。歴史的には中世以降ヨーロッパで認識され、世界中で猛威を振るっていた梅毒が一旦落ち着いたものの、再び増えています。日本の梅毒はHIVとは疫学的に流行の特徴が異なります。梅毒の最近の流行に関しては増え方が急激で、ヘテロセクシャルに若い女性でも増加しています。梅毒は無症状のことも多いため診断されていないことも多く、個人的には臨床医の対応では今後減少は期待できず、公衆衛生的な介入が必要になる印象です。議論の土台になれば嬉しいです。今後世界的な梅毒の特徴に関してまとめてみるつもりです。
森博威、小森大輝、内藤俊夫
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0298288
青木のぞみ先生の論文が掲載されました。AI画像生成から「日本の総合診療」を調べた際にはポリファーマシーを連想させるような画像、「未来の日本の総合診療」を調べた際には悩んでいる様子の女性医師の画像が描かれました。AI生成画像を通して、今後の日本の総合診療について考察しています。
AI Analysis of General Medicine in Japan: Present and Future Considerations
青木のぞみ、宮上泰樹、齋田瑞恵、内藤俊夫
https://formative.jmir.org/2024/1/e52566
doi: 10.2196/52566
PMID: 38551640